寒い日は泰明庵でせりカレー蕎麦をすすってきた
傘を持たずに出てしまったので雨が冷たい。しかしこんな寒い日にふさわしいものを頂くために泰明庵へ急ぐ。
店に入るとまだ5人ほどの客入り。短冊のメニューを見やすい位置に陣取る。とはいえもう食べたいものは決まっているし、短冊が貼られる位置も毎年同じなのだが。 おもむろに「セリカレー蕎麦」を注文。店員のお姉さんはすぐに「根っこは入れますか?」と聞き返してくる。待ってました「お願いします」。 毎年この時期はセリの根っこを入れた蕎麦を出してくれる。時期がずれると今日は根っこが無いんですとか言われてがっかりすることがある。 ものが出てくるまで結構待つのはいつもの通り。そんなときは壁一面の短冊を眺めて過ごすのが良い。前回来た時に有閑マダムが二人で召し上がっていた鍋焼きうどんは1500円もするのか、かき揚げはあるけど牡蠣は無いのかな、などと心のなかでブツクサつぶやいていると「セリカレー蕎麦」登場。
おお、いつもどおりの佇まい。カレーの香りがまず香ってきてその奥にセリの青い香りが負けずに立ち上がってくる。 おもむろに根っこから頂く。シャクシャクとしていて鼻からセリの香りが抜けていく。うまい。カレーとセリという強力な香りに負けて蕎麦は全く香らないのだが、そんなことはこの際どうでもいい。カレー餡をまとった蕎麦はいつまでも熱々で食べているうちに額から汗が吹き出る。最後までセリの香りはカレーに負けずにシャクシャクと食べ進めることが出来た。うまかった。シーズン中にまた来ます。隣の席に座っているオヤジは日本酒のおかわりともり蕎麦を注文していた。昼間からいいですね。
帰り道では雨脚が少し強くなっていた。冷たい雨粒が熱くなった体にはちょうどよかった。
泰明庵 (そば(蕎麦) / 銀座駅、日比谷駅、有楽町駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.0

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