【エッセイ】山のマグロとアジの開き
最近はそれほど行っていないが、嫁さんと良く山登りに行ってた時期があった。日帰りが主な山行だったが、泊まりも何回かあった。よく行ったのは日光の奥地だ。日帰りでは勿体無い。
そして泊まりといえば楽しみは中ジョッキと夕飯である(その前にもう温泉入って缶ビール飲んでるけどね)。
時間になって食事処に向かう。すでに色々な料理が並んでいる。早速中ジョッキを傾けながら、テーブル上の全容を眺める。
ほう湯葉ですか、日光らしい。これはいいね。そしてこんにゃく。これも田舎っぽくてそれらしい。
牛ステーキが陶板の上で焼かれるのを待っている。栃木牛ってのがあるからこれもそれらしくていい。
しかし、どうしても違和感を感じてしまうのが「マグロの刺身」である(なんならイカ刺も付いてくる)
マグロは山では獲れない。海からだいぶ離れている日光の奥地でマグロが出てくるのは、地のものという気分には相応しくない。
豪華さの演出という想いがホテル側にはあるのだろうが、ボクには逆効果になっている。
この後に出てくる岩魚の塩焼きとかなら嬉しい。地のものだからね。
違和感を感じつつも出てくる料理は美味しいものだった。
満腹になって部屋で二次会をすると、すぐ眠くなって就寝する。
そして次の朝、同じように食事処にわらわらと集合する。
テーブル上はすでに配膳は済んでいて、暖かい味噌汁とご飯が運ばれるだけだ。
山菜の漬物。これは朝の田舎の食事にはぴったりだ。
あとは海苔とか卵とかオーソドックスなもの。
しかし、メインがイケナイ。アジの開きなのだ。
流通が発達してマグロとかアジの開きとか用意できるのはわかるのだけど、地のものを食べたいんだよね。
ああ、この気持ちを旅館に伝えるにはどうすればいいのだろうか。
「開き」なおって受け入れるしかないのか。。。
日光アストリアホテル (ホテル / 日光その他)
夜総合点★★☆☆☆ 2.5
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